【一汁一菜】土井善晴さんゲスト回のクロ現
クローズアップ現代「一汁一菜に1分料理動画!食卓“簡単”進化論」
5月11日(木)、土井善晴さんがゲストのクローズアップ現代。土井さんが提唱する一汁一菜や、現代における料理のあり方について考えさせられる回でした。
NHKきょうの料理にみる家庭料理の変遷
番組冒頭では、家庭料理の変遷を「きょうの料理」を通して振り返っていました。
高度経済成長期、家庭料理は「手間ひまをかける」ことに重点がおかれていました。例えば、土井善晴さんのお父さんにあたる土井勝さんは、料理番組で「一汁三菜」「一汁四菜」を提唱しています。しかし共働き世代が増えていくにつれ、料理=大変なもの、というイメージが世間に浸透していくことに。そこで、時間や手間を省ける料理レシピ、料理番組が求められるようになりました。クロ現では平野レミさんの「20分で晩ごはん」、ケンタロウさんの「10分ごはん」の映像が紹介されていました。現代の料理では、いかに簡単に作れるかが重要視されているんですね。また、インスタ映えするかどうかというSNSの時代ならではのポイントもあります。その他今のブームとして、ワンプレート皿や作りおきが紹介されていました。
そんな現代における一汁一菜について、土井さんは和食のもともとのスタイルに立ち返るもの、というようにお話されていました。
一汁一菜のお味噌汁
※写真は、土井さんのお話を参考にわたしが作ったお味噌汁です
土井さんが、番組内でお味噌汁を作っていました。簡単なのでレシピというほどではないかもしれませんが、作り方はこんな感じ。
- 冷蔵庫に入っている材料を用意する(※番組で使っていた素材→パセリ、キャベツ、ソーセージ、にんじん)
- 手や包丁を使ってちょうどいいサイズに切る ※好きなように、大胆にちぎってOK
- おわん1杯に1人分の具材を入れ、鍋に移す
- おわんに1杯分の水をいれ、鍋に移す ※お好みで油を足してもOK
- 沸騰したら味噌を溶かす
- 煮込む ※煮込みうどんみたいに卵を入れてもOK
- 完成!
まるでホットドッグを作るような材料と紹介されていました(笑)ソーセージが入ったお味噌汁なんて想像したこともなかったけれど、何を入れても美味しそうに思える不思議。
出汁(だし)がなくても野菜や油のうまみで美味しくできるそうです。全ての料理は水から始まるとのこと。
材料も切り方も、自分の好きなようにすればいい。土井さんの「家庭料理は自由でいい」という言葉に救われます。
土井さんの料理哲学は、「料理は難しいものじゃないんだ」と気がつかせてくれます。
ちなみに、わたしはかつお節を入れて写真のお味噌汁を作りました。かつお節と野菜の優しい味わいで、疲れた身体にもすっと入ってくる美味しさでした。
料理を作ること、食べること
番組の最後、料理を作る人が担ってきた食事文化を守っていくというお話のあとの土井さんの言葉が印象的でした。
料理を作る人、作るということはすでに愛している、料理を食べるということはすでに愛されている。
われわれは肉体だけじゃなくて、身体も心も健康になるということです。
誰かが作ってくれるご飯がおいしい理由は、料理の腕だけじゃない、料理の向こう側にあるものなんだって、きっともう多くの人は気がついてるんですよね。